桜月

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校庭の桜が散る

離れ離れになる僕たちは
たとえ 逢えなくても 気持ちは変わらないと誓い合った

初めてのキスは あの桜の下
「思ってたより、鼻は邪魔にならないのね」と彼女は、はにかんだ

僕の方が緊張して、唇が乾いていた
のを覚えている

夏休みになれば 逢えるよね?と
彼女がいい 逢いに行くよと
僕が言った

だが、その夏 僕は逢いに行かなかった

まるで お決まりのドラマの様に
別れの歌の歌詞の様に 
新しい環境の中で
彼女との記憶を薄れさせた

忙しいという 都合のいい言い訳を
使って 連絡を取らなくなり
自然消滅と言う僕にとって身勝手な
方法を選んだ

夏が終わる頃 君からの連絡もなくなり、新しい生活の中で君も僕を忘れて
いるのだろうと思い込もうとした

冬の終わり 
君が病気だという噂を聞く

それでも、僕は連絡が出来ずにいた
君を裏切った僕に逢う資格などないと
会わない言い訳ばかり探していた

桜が散る

二度と逢えない君に 
謝りたくても もう逢えない君に
もう一度 逢いたかった

僕を許さないで欲しい

桜が散る度 思うだろう
少し頬を染め はにかむ君を 

4/17/2023, 2:42:11 PM