NoName

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毎朝海に行く習慣なんて、作るつもりはなかった。
確かに何度見ても飽きない魅力が海にはあるが、じゃりじゃりと足にまとわりつく砂の不快さと磯臭さを考えたら度々訪れるような所じゃない。なのに、君が
『何か言った?』
ぼんやり波の動きを追っていた僕の顔を、彼は不思議そうに覗きこんだ。サンダルをはいた僕と違い、彼の白い裸足は砂まみれだ。
『なにも』

君がいつも隣にいるから。
僕はこの時間を止められない。

ずっと隣に

3/13/2024, 5:37:00 PM