「へぇー、岸谷君はパソコンの資格持ってるんだー。」
そう言ってくれたのはA型作業所ひだまりの宮崎さんだ。
岸谷「えぇ、今年の夏に職業訓練校で取得しました。パソコンの事ならお任せください!。」
当時26才の私は超真面目であった。私の未来は明るかった。仕事をして当然だと思っていた。結婚する為に本気で会社員になろうと思っていた。
宮崎「じゃあ、たまにパソコン打ってもらおうかしらね。趣味は何かある?」
「えっ?趣味ですか?…困ったな。いきなり言われてもな…。」
突然の質問に私はたじろいでしまった。
「じゃあ、何か好きな映画とかある?」
「映画ですか?」(あぁ~困ったな。最近の映画全然チェックしてないや…。)
「…しいて言うならロードオブザリングとかですかね。」
「ハリーポッターは?」
「イヤ~まだ見てなくて。」
「んも~う。ハリーポッター面白いのに。」
「…あは、今度チェックしときます!」
そう言った流れで私は無事この作業所の面接に合格するのであった。
9/21/2024, 10:00:04 AM