R

Open App

上手くいかなくたっていい___


彼と付き合って3年目の記念日、
今年の記念日は少し高いレストランを彼が
予約をしてくれていた。

記念日が近付くにつれ、彼が妙に
ソワソワしていたのに気付いていた私は
心の準備をしていた。

当日、高級感のあるレストランで食事を注文した。
「こんな所来るの初めて、高かったでしょ?」
「う、うん、」
彼はとても緊張していて、会話にあまり
集中できていなかった。
注文した物が運ばれきて、食事をとりはじめる。
「ん、これ美味しいね!」
「う、うん、おいしいね、」
食事をしている最中、彼はずっと無言で
少し焦りが見えていた。
食事をとり終え、帰ろうとしていた時、
彼が勢いよく立ち上がり、
「あ、え、えっと、け、」

結婚してください!!

レストランで食事をとっていた他の人達は
一斉に私達の方を向く。

「全然作戦通りに上手くいかなかった、ごめんね、
こんな僕ですけど、
僕のお嫁さんになってくれますか、?」

私は彼の言葉に続いて涙を流して返事をした。

「はい、笑」

私が彼に返事をした瞬間周りから拍手が聞こえ、
「おめでとう」と祝杯の言葉が聞こえてきた。

「やった、やったぁ、笑」

彼は私に抱きつき涙を流しながら喜んでいた。


帰り道、彼と恋人繋ぎをしながら、
川沿いを歩いた。

「ごめん、ちょっとダサかったかも笑」

「貴方らしくて、私は逆に安心したよ笑」

上手くいかなくたっていい、
貴方が私と生涯を共にしたいと思ってくれていた事が
何よりも私は嬉しいの

そんな言葉をかけようとしたけど、
私はその言葉を口にする事をやめた。

彼が照れくさそうに笑う姿を見て、
私はこの人に出会えてよかった。
そう改めて実感をした。




適当すぎた

8/9/2023, 3:49:21 PM