雪月栞

Open App

いつも、朝が待ち遠しかった

朝になれば、またあなたに会えるから

時間が早く進んでほしかった

いつの間にか、長い年月が経っていた

私たちは一緒に暮らすようになった

それでもやっぱり、朝が待ち遠しかった

────けれど

時が経つにつれて、あなたは変わっていった

私は昔と変わらないままだったけれど

あなたは随分と齢を重ねた

きっと、もうすぐお迎えが来てしまう

あんなに待ち遠しかった朝が

今は来てほしくなくて

あぁ、どうか夜のままでいて


『時間よ止まれ』

9/19/2022, 1:29:02 PM