kayo。❀·̩͙

Open App

今日は放送の当番だったのを思い出した。
職員室前の質問ボックスを確認し
慌てて放送室に向かう
[あれ?先輩?]
息を整えてからドアを開けた
[今日俺も一緒だよ]
[そうなんですか]
あ〜そういえば忘れてた
[ほら、突っ立ってないでこっち来い、放送始めるぞ]
[は、はい]
先輩に促され電源を入れ名乗り、曲をながす。
混乱してて気づかなかったけど、この先輩ってイケメンで有名なんだよなー
なんだかドキドキするな
[お弁当なんだね]
先輩は購買のサンドイッチか
[はい、作るの好きで]
[自分で作ってるの?]
妙に聞いてくるな
[はい、親がいないので]
[親が居ない?]
あ、口が滑っちゃった
[はい、ちょっと事故で、、、]
言った方がいいのかな
[そうなんだねー、君もなんだね、]
君も?なんだか引っかかるな
[俺もだよ、親亡くしたの]
先輩もなんだ、
[そうなんですね、]
[寂しいよな]
なんでわかるの?、、、
ずっと1人ぼっちだった、
1人には慣れてたはずなのに、、
[はい、寂しいです、ずっと1人ぼっちだと思ってました。]
本音がポロポロ出てくる
[そうだよな、大丈夫、これからは1人ぼっちじゃない、俺がいる]
[先輩、ありがとうございます。]
2人きりの放送室で、2人ぼっち
涙が出るのになぜだか暖かくて、優しくて、目の前にいる先輩が別世界だった。
魔法を使ったかのように、本音を当ててくる。
あぁこれが 恋 というものなんだろうか

お題[2人ぼっち]
No.86

3/22/2024, 9:45:55 AM