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喪失感

「煙草を吸っているとき、私は喪失感を感じる。」
9月10日
仕事から誰もいない我が家に帰る。疲れ果てた精神と体を癒やすため冷蔵庫のキンキンに冷えたビール取り、ほっぺたに当てながらソファに座る。
「ふぅ...」思わず声がでる。油断すると寝落ちしてしまいそうだ。
プシュッ
私は日頃のストレスを晴らさんばかりにビールを一気に飲みほす。
「くうううううううっ」体中に染み渡るアルコール、今だけは辛い現実を忘れられる。
「も、もう1本だけ......」
「あと、ちょっと」まただ
「もういっぽーん」ダメだ
「えへへ~」やめて
意識が遠のいていく。
そして目が覚めたのは午前3時頃だった。またやってしまった。テーブルの上の大量のビール缶が見える。
散らかった部屋、破れたカーテン、なぜこんなところに?冷蔵庫でキンキンに冷えたリモコン。
「はぁ......」ため息がでる。散らかった部屋を片付け、カーテンを取り外したとき夜空が綺麗だったのでライターと煙草をもってベランダにでる。煙草に火をつけ息を吸う。「前も......こうだったな」
また彼を思い出す。彼はいつも私を支えてくれた。どんなときでも。そんな彼はもういない、私のせいで。
昔、私は仕事が上手くいかず自暴自棄になった。酒を浴びるように毎日、毎日飲み続けていた。酒がないとイライラして、どうしてもガマンできなくて私は、私は......ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
静かな部屋、どんなに他のもので癒やそうとこの傷は消えない。だからいつも
「煙草を吸っていると、私は喪失感を感じる。」
何も変わってなくてごめんなさい。許してほしいなんて言わないからもう一度......あなたの笑顔が見たい。なんてわがままを.....また明日も、明後日も、延々と思い続けるのだろう。


9/10/2024, 1:15:00 PM