青春 藍

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除夜の鐘が鳴ったら

12月31日午後11時50分

私は、とある山に向かった。道には狭く、人通りなんてない。

ここで、私のお父さんが亡くなった。

お父さんは、山で仕事をしていたときに亡くなった。
ちょうどその時私は、家にいた。お父さんが亡くなった場所は、熊がよく出る場所だったそうだ。だからきっと、熊に喰われたのだろう。その時には、お母さんは、もうこの世に居なかった。私が幼い頃にガンで亡くなったそうだ。

つまり、私は、両親二人とも、、いや、兄弟や姉妹ももともといないから、家族を亡くした。父さんは、今年の夏、8月6日に亡くなったとされている。誰も喰われた場面を見ていないから、何時何分までは、分からない。

8月7日、、
絶望した、あの日。8月6日は、まだ、知らなかった。
私は、全てを失ったように思えた。そこにはもう、骨しか残ってない。お父さんは、この世にいない。そう、確信した。そこからは、受け入れられず、ただ、毎日、涙を流すだけ。でも、もう、受け入れるよ。


今年の除夜の鐘が鳴ったら、


去年は、一緒に聴いたね。ただ、今年は、一人で聴くことになる。だから、

この鐘の音を区切りにして、受け入れる。


1月1日午前0時
遠くから鐘の音が聴こえた。

私は、その場で手を合わせて、最後の涙を流す。

1月1日午前0時2分

私は、その場を離れてた。受け入れることができた。
なぜなら除夜の鐘を一人で、聴いたから。

思い出の除夜の鐘。

毎年、お父さんと聴いた思い出がある。

お父さん、今までありがとう。これからは、お父さんの死を受け入れて、後戻りすることなく、前へ、進んで行きます。

これで私は、受け入れられた。お父さんの死を、その時、お父さんの微笑みが、頭に浮かんだ。

8/6/2022, 12:01:15 AM