NoName

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大学生の頃、当時付き合っていた人の夢を見た。今でも覚えている。

私は麦畑みたいな、少し背の高い植物の生えたところに埋もれるように立っていて、ずっとずっと恋人の名前を叫んでいた。「行かないで」と。

カメラはどんどん引いていき、私の声も姿も小さくなった。

この人とお別れの時、彼の背中においすがり「捨てないで」「無視しないで」と泣いたっけ。
帰り道、駅のホームがグラグラしていて、何かの拍子に体が線路に飛び出してしまいそうですごく怖かった。

10/25/2022, 8:43:02 AM