「光輝け、暗闇で」 #3
暗い、暗い、くらい、くらいくらいくらい―――
何もない暗闇の中、心がざわざわと耳障りな音を立てる。
何もないのに、何もないからこそこれ以上ないような恐怖の闇に侵食されてゆく。
ピロン♪
闇に侵されゆく音を遮るように、スマホからこの場に似つかわしくない音がなる。
私は縋るように手を伸ばす。
LINE・現在
―― ―――
まだ起きてる?
この1件の通知をきっかけに、この部屋と私の心に一筋の光が差す。
そしてそれは、一筋からあっという間に広がって、眩いほどの輝きとなる。
ざわめきなんてもう聞こえない。
私の全ては今、あなたの声だけに集中する。
5/15/2025, 12:31:39 PM