「窓から見える景色」
私はずっとこの教室から見る大山が大好き。
これは私が中学二年生の時の話。
ある日 教室に入ると見覚えのある後ろ姿。それは私が小学校の時に大好きだった先生の後ろ姿だった。
私はずっと会いたかった先生に再会した。
思わず「先生」そう声をかけた。
先生も、私のことを覚えていた。「よっ!」そういう先生に私は涙がこぼれそうなくらい嬉しかった。
「今日からこのクラスの社会担当するからよろしくな」
「うん。よろしく」 私は嬉しかった。また先生の授業が受けれる。
「なぁ、ここから大山見てみろよ。綺麗だぞ」
先生がそう言うから私は先生に近ずき窓の外を見た。
「うわぁ。綺麗!!」私の言葉に、先生はクスッと笑った。「だろ!」先生が笑うから私も笑ってしまった。
再開したことに嬉しかった。
まさかいなくなるなんて思わなかった。中学三年生になる頃先生の移動の発表があった。”〇〇先生 〇〇先生 〇〇先生……” 「嘘……」私は思わず声が出た。手が震えて涙が溢れる。 聞き間違え?嘘だよね……
思わず体育館を飛び出し先生のいる場所に行った。
(ガラガラ)教室の扉を開けると先生がいた。
先生は振り向き私に「ごめん……」そう一言言った。
「本当は来年もお前のクラスを持ちたかった。ごめんな。」彼が必死に謝る。「ううん。仕方ないよ。」
私はこの言葉しか先生にいえなかった。
ここで見る景色も今日で最後なのに……
先生とみた最後の大山。夕日が悲しく私と先生を照らす。 「また会えるといいな」先生から聞こえた……
「うん……」聞こえるか聞こえないかぐらいの声で言った。 涙が止まらない。今横にいることがこんなにも幸せで、切ない。
先生に会える確率ってすごくすごく小さい。
私たちが会えたことは奇跡なんだ。
「先生。絶対また会おうね。」
「……。 おう!絶対会おう」
“〇〇先生職員室におもどりください”
「あっ!行かないと。」
「そうだね。呼ばれちゃったね。先生」
「じゃぁな。元気でいろよ。迎えに来てやる。絶対」
「先生こそ。元気でね。」
私は先生に手を振り、歩いていく後ろ姿を見つめた。
“迎えに来てやる” どういう意味なんだろう。
不思議だけど、なぜがドキドキして、卒業が楽しみ。
先生の後ろ姿が見えなくなった。私は、鞄を持って、靴を履いて学校を後にした。
門を出た時、私は思わず先生とすごした教室を見る。
”ありがとう”心の中でそうつぶやき1歩1歩足を踏み出した。 また会える日が楽しみ。
私と先生はここで一旦お別れ。でも必ず会うんだよ。そういう運命だもん。2人は離れ離れだけど……
END
9/25/2022, 11:39:42 AM