今、私は失いかけてる。
遠くで誰かが声をかけているみたいだけど、
それはなにも意味をなさなかった。
目の前の壁はそれほど大きく立ち塞がっている。
…ここまでかな?
-いいじゃない、もう受け入れてしまえば-
誰かがそっと囁く。
…そうだね、そしたらもう楽になれるね
「思い出せ」
…え?
「まだ終わってない!今までやってきたことを思い出せ!」
-苦しいでしょ ラクになりなさいよ-
何かが私に向かって恐ろしい速度で向かってきた。
私の身体は勝手に反応して打ち返していた。
長年の特訓は私をラクにはしてくれない。
私の身体は思い出させてくれた。
この先どうなるかわからない。
でも私のこれまでのことを誇らしく思えるようになった。
8/17/2024, 4:13:42 AM