「ワンワン!」
「ん?もうご飯の時間か。ちょっと待ってろ」
そう言って亜琴のご飯を取りに行った。
台所についた瞬間、地面が揺れた。
かなり大きかった。
ガシャーン!と、大きな音が聞こえた。
「亜琴!」
亜琴は赤く染まっていた。
ピクリとも動かなかった。
僕は亜琴を連れて外に出た。
動物病院に走った。
獣医が見たときには遅かった。
こんな小さな命すら守れなかった僕は……
僕は………
あれから今日で1ヶ月。
あっちでも元気に遊んでいるのかな。
お腹すいたな。
コンビニに行くか。
コンビニから帰る途中
「ニャーオ…ニャーオ…」
という声が聞こえた。
そいつはすごく痩せていた。
仕方ない。
連れて帰ろう。
ガチャ
「ただいま」
とりあえず母さんに電話するか
プルルルル
プルルルル
プルル
ピッ
「もしもし」
「もしもし。母さん、ねこ拾った。飼いたい」
「…わかった。飼い主は?」
「誰か飼ってあげてくださいって書いてあったからいいだろ」
「わかった。じゃ、切るね」
「うん」
プープープープー
「ニャーオ…」
「とりあえずご飯食べような」
ねこはすごい勢いで食べた。
食べている姿は亜琴に似ていた。
名前は莉琴にした。
見てるだけで癒やされるが莉で亜琴を忘れないように琴をいれた。
莉琴は守る。
亜琴にしてやれなかった分幸せにする。
亜琴もきっと許してくれるはず
2/25/2023, 8:57:27 AM