働くことの楽しさを教えてくれたのは彼だった
日中、寝て過ごしてしまった休日
一番星の見える頃
慌てていつもの場所に歩きにくる
この時間がやってくることが嬉しかったかのように
段々と深い青になる空も
皐月で生い茂った深い緑達も
今日も私の側にいる
歩く歩幅にあわせるかのように
まだ少しひんやりとする
夜風と新緑のにおいは
別れた、随分と昔の彼のことを運んできた
口数が少ない穏やかな彼は
庭師の仕事をいつも楽しそうにしていたんだ
忘れられない、いつまでも
私はまた
休日にきっとこの場所に歩きにくる
✳︎忘れられない、いつまでも✳︎
5/9/2023, 12:34:56 PM