朝日の温もり
このお題で思うのは“冬の日”です。
悴む指先に息を“はあぁーっ”て吹きかけながら家を出る。すぐの角を曲がったら、日が当たる場所がある、思わず急ぎ足。
案の定、背中がじんわり温かくなり、このまま日向ぼっこしていたいのを堪えて、目的地に向かう。
こんな日ね。
あんなに待ち遠しく愛おしいあの温もりが、季節が変わったとたん敵に変わる。
避けて避けて避けまくる。悪いことをしたわけじゃないのに、お天道様から顔を背けて歩くのだ。
全部紫外線のせい。新陳代謝機能の衰えのせい。
いっそ同盟を組んで味方に引き入れたいのだがその後、頬骨辺りにじんわり浮き出てくる輩が恐ろしい。
五月から九月の間は、そっぽ向かせてもらわねば。
ごめんなさいね。
end
6/9/2024, 11:04:14 AM