半袖

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彼女は半袖を着ない人だ。
その理由はたぶん私が一番知っていると思う。









その日は雨が降った。
突然の天気雨だった。
その時気付いた彼女の腕にある赤い線に。

それ自分でやってるの

彼女は驚いたような顔を作った。
言ってしまたった。私はすぐに後悔した。
これじゃあ彼女の思うがままではないか。
彼女は思えば昔からそうゆうとこがあった気がする。
母親が亡くなってみんなからかわいそうにかわいそうと言われ続けだ結果自分が一番苦しくて辛い立場でないと納得しないのだ。

彼女は泣いていたそれすらも腹ただしい。
なぜ自分はずっと悲劇のヒロインでいれると思っているのだろうか。
ずっと自分が一番かわいそうだと思っているのだろうか。
ここまで言えば分かると思うが私は彼女が嫌いだ。嫌いだったのだ。
そんな私のことを嘲笑うように彼女は14階のビルから空を飛ぶ鳥の様に飛んだ。
なぜ飛ぶ時私に電話をしたのだろう。







私はずっと彼女は苦しくないと思っていた。
いや思おうとしていたけだったのかもしれない。
彼女はクラスの人気者で大学生の彼氏がいって。
すべて持っているではないか。
きっとこんなただの嫉妬の感情も彼女は気付いていたのだろう。
今考えると彼女はずっと孤独だったのかもしれない。
私は一人だったが孤独ではなかった。
家に帰れば大好きな家族がいて、ネット上には本心で話せる友達がいる。
彼女にはいたのだろうか。本心で話せる友達は。

これはただの私の後悔。
これはただの私の独白。
せめて来世では彼女孤独じゃなくなりますように。






5/29/2024, 10:04:42 AM