じゃじゃーん、という声は心の中だけで。私は起き抜け一番に昨日枕元にセットしておいたクリスマスプレゼントのリボンを解いた。真っ白な箱の中には12月中旬に選んだ小さな星型のペンダントが鎮座している。
(ヘヘへー。クリスマスプレゼント!)
自分にクリスマスプレゼントを自分で送る。
30歳を超えてから私は完全に吹っ切れていた。
小さな頃はサンタさんと言う名の両親がくれたプレゼントは、大学生になった時から貰うことはなくなった。
大学は友人たちとクリスマスパーティーでプレゼント交換して楽しく過ごした。でもそれも就職したら終わり。
それからは忙しすぎて友人達とも疎遠になった。
恋人の一人も作れなかった。
そうして迎えた30代のある時。
私は、私にプレゼントを贈ることにした。
何故って、面白そうだと思ったから。まあ誰もくれないからヤケクソとも言う。
これが思った以上に選ぶのもわくわくするし一品物との出会いもあったりで楽しくて、今年もまたこの習慣を続けている次第だ。選ぶものは少しお高めの貴金属が殆どで、自分のセンスで選ぶからハズレがないのも嬉しい。
誕生日プレゼントは両親や友人達から貰うけれど。
それも勿論嬉しいけれど。
自分の為だけの自分への高価なプレゼントは、私が考えるに、年に一度。クリスマスならではじゃないかと思う。
サンタがいるという聖なる夜、ならでは。
なのでは?
12/25/2022, 12:33:39 PM