ある日の昼下り、友人と近場のハンバーガーショップで会っていた。
「ずっと風に身をまかせて生きてきたの」
離婚したばかりの友人はこういった。
言い寄って来る男性と結婚し、言い寄って来る男性と不倫した。まさに風に身を任せすぎている。
「なんでも適当でいいんだ。こだわりないの。
のらりくらりと生きていきたい。でもこういう自分も人生も好き」
こう言うからもうこちらはなすすべがない。
「お腹へったから何か頼んでくる」
コーヒーを一杯飲み終えたあと彼女は席を立ち、カウンターへと注文をしにいった。
しばらくたって戻ってくると、
「ポテト塩抜き、ハンバーガーピクルス抜き、冷たい飲み物は身体が冷えるから氷抜きでコーラ頼んだら待たされちゃったぁ」
悪びれもなく語る彼女。
この後私が言葉を失ったのは言うまでもない、、
「風に身をまかせて」
5/14/2023, 11:28:29 AM