クオリア

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辛い時、悲しい時、優しく声をかけてくれる友人たちがいる。しかし友人の顔も名前も知らない。なぜなら私たちはいわゆるネッ友いうものだからだ。

その友人たちとは、とあるゲームで知り合った。そのゲームではギルドを建て、ギルドメンバーと共に戦っていた。私は途中からそのギルドに加入した。私が前に居たギルドはなくなってしまったからだ。メンバーそれぞれに事情があり、共に戦うことが出来なくなっていた。そのギルドでは私は軍師をしていた。相手に勝てるよう戦略を立て、指示を出していた。だんだん参加できないメンバーが増え最後の方では参加しているのは片手で数えられる程度になっていた。それでも私は皆と戦うために戦略を立てた。しかし、連絡もなしに欠席するメンバーが増え最終的には解散となった。ギルドとして成り立たなくなったからだ。
私はギルドが大好きだった。正直なところギルドとして成り立っていないのはわかっていた。それでもみんなと戦えるならそれで良かった。意味の無い戦略を立て、勝手に役に立っていると錯覚している方が楽だった。

前のギルドがなくなり、新たなギルドを探した。そこで拾って貰ったが今のギルドだ。
今のギルドは前のギルドと比べ物にならないくらいメンバー同士の仲が良く一緒にいるだけで楽しかった。
私は口下手で上手く喋れないがそれでもメンバーは仲良くしてくれる。優しい人がたくさんいて幸せだ。

今はもうそのギルドもなくなってしまった。
ゲームがサービス終了してしまったからだ。
ギルドがなくなっても私たちは繋がっている。今はギルドという形ではなく仲良しグループという形で共に過ごしている。皆で色々なゲームをし、話をする。

ギルドマスターがいなければ、私は今もっとつまらない人生を歩んでいただろう。
拾ってくれてありがとう。一緒に戦ってくれてありがとう。一緒にゲームをしてくれてありがとう。一緒にお喋りをしてくれてありがとう。
大好きです。

1/27/2024, 6:22:10 PM