詩織

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相合傘をした。彼が傘を忘れたから、同じマンションに住んでいる私が声を掛けられたのだ。背の高い彼が傘を持ち、自分が濡れてまで私が濡れない様にしてくれた。そこに他意はないのだろう。残後なまでに優しい彼は、私の身を焦がす太陽だった。そんな帰り道こそ最初で最後の青春だった。

6/19/2024, 3:39:23 PM