六花

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私の父は殺された。
母も殺された。
母はもうすぐ弟を産むところだった。
母はお腹の中にいる弟と共に死んだ。

あれから二年。

犯人はまだ捕まっていない。
だから私は友人と共に犯人を探している。
その友人とは幼馴染みで、
昔から私の傍に居てくれている。

ある日の夜、
友人は私を街から少し離れた丘の上に呼び出した。
「ねぇ、こんな夜中にどうしたの?」私は尋ねた。
『...あれから二年経ったね。』「....うん」
『まだ、犯人捕まらないね。』「そう、だね」
『私ね、犯人に心当たりがあるの』「ほんとに?!!」
『うん。心当たりっていうか、知ってるんだよね』
「誰、誰なの?!!」この二年間しっぽも掴めなかった、
親を殺して逃げた犯人が、ようやく分かる!!

『犯人はねぇ、 
        私だよ』


「......え、?」

その瞬間、時は止まったように感じられた。
私の親友が?私の幼馴染みが?
一緒に犯人を追ってきた彼女が?
二年も一緒に探してきた相手が?
私の隣で?ずっと?
私の頭の中はぐちゃぐちゃになった。

その刹那、

     私は
        彼女に
              コロサレタ。


お題〚刹那〛

4/28/2023, 11:07:34 AM