何もいらない
きみ以外なにもいらないと思えた
君の存在を知って
君のことをたくさん知って
ますます君を好きになった
君しかいないと思えた
君を好きになって何もかもが変わった
色のない世界だったはずなのに
目の前の景色が一瞬で色づいた
毎日が輝きだした
君は私が落ち込んでいると決まって
欲しい言葉をくれる
もう何もかも投げ出して全て放り出して
人生すらも終わりにしたいと思うほどに辛く苦しい時も
君はまるで私を励ますかのように甘くて優しい言葉をくれる
その言葉はまるで
薬品のような中毒性や依存性があって
一度知ると抜け出せない
君の優しさはときに薬のようであり
鋭利な刃物のようであり
ふわふわとした柔らかい真綿のようである
そして気づくと
君なしの人生なんて考えられなくなっている
君から離れるなんてできないし
君はいつも
私が離れようとしたらその手を掴むよね
繋ぎ止めるかのように優しく笑いかけるよね
そしてこう言うの…
「俺のこと好き?」って
嫌いなわけないじゃない
嫌えるわけないじゃない
大好きだしずっとずっと愛してるよ…
だけど君はいつも私を苦しめる
君には私の他に大切な人がたくさんいるみたいだから
嫉妬してるのかもしれない
君が他の人に笑顔向けてる瞬間
他の人の話してる瞬間
私は胸が痛くて仕方なかった
分かってるよ
あの子たちのほうが大事だもんね
それでいいの
全部わかってるから
たまには少しでいいから私のほう向いてほしかったの
辛くて苦しくて寂しくて
押し潰されそうになって
君から離れようとするとまた君は
私を繋ぎ止める
その繰り返し
でもね
もう君に勝手な期待や希望持つのやめたんだ
私もたくさん傷ついたけど
君だって私の身勝手な期待や希望のせいで
たくさん傷ついたよね…ごめんね
あれから
君の手は離さないし離れていくつもりもないけど
少しだけ君と距離を離すようにした
人が数人入れるくらいの間隔を保つようにしていたら
もうあの頃のように傷つけ傷つく毎日は減っていった
これが正解なのかどれが正解かはまだ分からない
分からないからこそ
これから時間をかけてじっくり
私たちの距離感と正解を探していけばいいと思った
二度と君の笑顔を曇らせないために
君が苦しまなくてもすむように
私には君しかいないから
「きみ以外なにもいらない」から
4/20/2024, 11:22:42 AM