その男は、昼間に街に出ると人に紛れ、存在感を消した。街の明かりのせいで。その男は、深夜に街に出ると闇に紛れ、存在感を消した。街の明かりのせいで。その男は、どうやら街の明かりとの相性が、とてつもなく悪いらしかった。否、一周まわって良いのではないか。どちらも、上手く溶け込みすぎて。溶け込むことに慣れすぎて。今日もまた、男は自分が地球という、小さい世界で生きていることを、自覚して生きてる。
7/8/2023, 3:24:10 PM