恋愛詩荘514号室 蒼い歯ブラシ様 宛て

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ないものねだりします…




神様…


あいつは雨に冷えた桜の花を…

どんな思いで見たのか…





桜の開花にあわせて毎年ここに来てる事は

あえて言わなくても知ってました




陽が暮れて…

哀しげにアスファルトを打つ雨

雨音は複雑に残響し…

記憶が胸を叩き打つ…

あの夜の泣き顔…

誰かの婚礼の夜と…同じ…

哀しげに響く花冷えの雨音…

どんなに時を重ても記憶を重ても…

俺の胸を揺さぶり抉る傷跡…








少しだけでもいいから…

時を逆上る機会を下さい

あいつ笑顔を望む人の

優しく笑う笑顔を見せてあげて下さい

神様お願いします…





3/26/2023, 11:10:53 AM