「そう、地面の下のほうさ。裸足になると分かるだろ。強弱も、方向も」
龍の化身である彼の声に、少しうなずいて、その流れを捉え、想像する。
川のような線ではなくて、もっと複雑に編まれた形状。
「いいぞ。さすが、龍脈に拾われるウツワってもんだ。まあ例えれば、網さ」
なるほど、と声が出た。彼はニイと笑った。
「いろんな材質、いろんな由来が四方から集まって、絡んでいく。目の細かいとこもある。スカスカなとこも。分かるだろ。今、お前がてっぺんになってるんだぜ」
裸足の下、細く繋がる先に感じた。
同じ運命を待つ同志が、いる。
【絆】
3/7/2023, 6:52:48 AM