莉禰

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『今日にさよなら』


雨垂れは打つ
鐘の音も掻き消して

陽はその光彩を隠すのだ

(前提として)

白の密室
無人の椅子
白紙の便箋が一枚きり

(雨は止まない)

温度のない記憶
微笑みと掌
色彩の置き土産

「ーーーー」

音もなく囁いて
零れた吐息に重ねる

明日の木漏れ日に逢いたかった。

2/18/2023, 10:28:17 AM