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「新世界」




見えない闇のなかを歩いていた
ただひたすらに歩いていた
そこはまるで深い洞窟のようで
一筋の光も届くことはない
終わりのない世界

絶望と失意で嘆く人々の声が響き渡る
手探りで歩いていた先に続く見えない道
そこにあるのは絶望だけか?
考える間もなくこうして時が進むのなら
腕を上げてみよう
理由は要らない
ただ見える遠く近く返る声に希望を添えて
荒んだ心に一滴の水をやるんだ

ほら、見てごらん その先にあるはずさ
終わりがないなら始まりの世界が
光は届く、もうすぐこの手を照らす
手探りで歩く時間はここまでだ
やがて見えてきた暖かな陽の光

そこに広がる美しい光景
風に揺れる草原の上を駆け回る動物の群れ
遠く煌めく海の水面
空は青くゆっくりと白い雲が流れる
揺れる木々と小さく歌う小鳥の声

全ての痛みを勇気に変えて歩くんだ
どんなときも忘れちゃいけない未来はある
ときには辛く踏み出すことも怖くなる
だけど忘れちゃいけない一人じゃないこと
ときには見えなくなるほど闇に堕ちてしまう

それでも止まることなく進む世界
ちっぽけさ、一つの命など
所詮それは小さな存在
だけど温かな灯火だろう
小さくとも闇を照らす強い光になるのさ

諦めなければ一寸先の未来くらい創れるんだ
駆け回る動物たちが
風に揺れる草原が
煌めく海の水面が
揺れる木々と小さく歌う小鳥が

そこに立ち笑う僕達は絶望などしない
新しい時はもう始まってるんだ この世界の中心で




12/13/2023, 11:52:15 AM