勉強はどちらかというと好きだった。
知ることが楽しかった。
分かることが嬉しかった。
解けることが面白かった。
けれど、幼い私には勉強はやはり頑張ることだった。
ただ、それ以前に私を勉強に駆り立てたのは、
運動は出来なかった。
美しくはなかった。
可愛げもなかった。
長女ではあったが、長男ではなかった。
どうしても、
家族にとって私は弟よりも優れてはいなかった。
高二のクラス替え、私の今までとこれからが、担任の評価の対象にすり変わるのを感じた。
進学クラスに入れられた時、模試の結果は全国1桁だった。
それでも、弟のチームが1勝した日に勝てなかった。
おめでとうという祝福も、頑張ったなという労いも、私のものではなかった。
次もその調子で。
お前ならできる。
もう少しだったな。
そんな言葉が欲しいんじゃない。
どうすれば、
私はどこまで、
私の方が弟よりーーーー
私は勉強を頑張ることを止めた。
お題:優越感、劣等感
7/13/2023, 12:32:20 PM