杏野 天音

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「そう…もう行くのね」
「うん!やりたいことが見つかったから」
「そう、よかったね」
「もう行くね。バスもそろそろ来るし」
彼女の笑顔は眩しいくらいに輝いてる。
「向こうに着いたらLINEするね」
「待ってる」
もう彼女の心はこれからのことで占められている。
ホントは行って欲しくない。
でも彼女に夢は叶えてほしい。
彼女の後ろ姿を見つめると自然と視界がぼやけてきた。
これからどうしよう?
この喪失感はしばらく続きそう…

-喪失感-fin

9/10/2024, 10:51:34 AM