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窓から差し込む生温い光、瞼の裏にパラパラと星のように小さな明かりが映る。

微睡みの中、ふかふかの布団から体をのそりと持ち上げてぱちぱちと瞬き。

大きなあくびをひとつ。そこを皮切りに、浮いた足を地面にひとつずつ付けていく。

3月にしては、少し痛い空気を浴びながら顔を洗えば、ようやく少しシャキッとする。

有名ブランドで買ったモコモコ新品パジャマを身に纏いながら、沸かしたお湯でコーヒーを注ぐ。
その流れのまま、残り少ないパンをひとつ手に取り、オーブンに入れて5分セット。

棚に飾られている同居人…もとい同居草のサボテンに「おはよ〜」と挨拶しながら水を与える。
久々の栄養に、心做しか嬉しそうで、いつもより艶が増している気がする。

少し遠目で部屋を眺める。

毎日見る景色。穏やかで、暖かくて、この場所で、生きているんだっていう感覚がする。
平穏で、忙しくて、はちゃめちゃで、毎日クルクル変わり続ける生活。

それが当たり前だけど、当たり前じゃなくて、特別なようで、特別じゃなくて。

なんてこと考えているが、何が言いたいか、自分でも分からなくなってしまった。

ふと、鼻の奥をくすぐる香ばしいパンの匂いを感じてくる。
少し暑くなってきたパジャマを脱ぎ捨てて、キッチンへと向かう。

まあ結論から言うと、この穏やかな毎日が楽しくて仕方がないっていうことだ!

一瞬、壁にぶら下がった姿見の前で足を止める。
私は数回の瞬きの後、にっこり笑った。


「おはよう、私」



3/11/2026, 11:56:03 AM