朝日の温もり僕の世界は真っ暗だ。いや、真っ暗らしい、というべきか。最初から、光も色も形もない世界。形は触ったらわかるけど。可哀想だねと言われることがある。口にしなくても、そう思われているのを感じる。確かにそうなのかもしれない。見える人からしたら、不幸なのかも。でもね。僕にも朝日が昇ったのがわかるよ。みんなが眩しいって目を逸らすとき、僕は正面から朝日の温もりを体いっぱいに浴びる。誰よりも夜明けを謳歌している。
6/9/2023, 12:25:08 PM