夏の青い、どこまでも広がる空の真下で、アイスを頬張り、木陰のベンチに座る
風に乗ってなびく、君の黒髪
揺れる度に、私の目の前で艶々ときらめかせて泳いでいる
「もう、夏だね」
と、額の汗を拭って、アイスの棒を口に咥えたまま微笑む
夏の太陽よりも眩しい笑顔で、瞳を輝かせて
私の、肩まで切りそろえられた髪の毛も、彼女の髪と共に風に吹かれる
こんなとき、私はいつも自分の長い前髪を恨む
だって、何よりも愛おしいあなたの顔が見えないんだもの
【君と僕、ときどき私】2025・4・11
4/11/2025, 12:20:11 PM