優しい風が髪を揺らした
冷たい様で、でも暖かくて
誰かの声が僕を呼んだ
君と初めてここで出会った
「これからよろしく」なんて
言ってたあの日が懐かしくて
叶うわけがない、もう帰れない
過ごした時間はもう戻らない
君と出会ったこの季節が
どうしようもなく、大好きだった
まだ遠い春は、来ないでいてね
今だけはそう願って居させて、ね。
涼しい風が肌をなぞった
君と一緒に帰るこの道
突然鳴る電波が君を知らせた
手を振る君が、僕は好きだった
君と話したこの季節が
どうしようもなく、寂しかった
近づく冬は、春を知らせる
願ったところで無駄だったの?ねぇ
カレンダーを捲るたび近づくお別れが
喜ばしい様な、ただ寂しい様な
短い春はとうに過ぎた
寂しい冬とまた来る春が
時間の限りと別れの知らせ
君と別れのこの季節が
どうしようもなく、嫌いになった
もうそこの春は、君を連れていく
僕を置いて、進んで行く。
優しい風が髪を揺らした
君と初めて、出会ったこの場所
もう君の姿は無いんだな
カレンダーを捲った、別れの季節
『お別れカレンダー』
9/11/2024, 10:19:45 PM