ヨル

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わたしは、ある人に恋をした。
上川宇多。わたしのクラスメイト。
身長が高くて、いつも私を見下ろすんだ。
でも、みんなの人気者…
だから、毎日のように告白されている。
それに比べてこのわたし、井田美崎は地味である。
でも、私達は席が隣だ。運だけはいい。
「ねえ美崎ちゃん」
びくりと肩が動く。おそるおそる隣を見ると、
にこにこした宇多くんが、わたしをじーっと見ている。
「な、なに?」
「えー、美崎ちゃんが可愛いなぁって」
ドキッと心が跳ねる。顔がどんどん赤くなって、
まるでタコのようだ。
これが、わたしと宇多くんの恋の始まりだった。
○月☓日。続く

8/26/2022, 10:12:19 AM