永遠に____
2022/11/02 小説日記
久しぶりに話せた気がしたんだ。
私の話や気持ちを聞いてくれると思ったあの人に。
私の弱さを受けて止めてくれると思ったその人に。
私の思うことをわかってくれると思ったこの人に。
話せたんだ。
今日は、教育相談だった。
一学期は教育相談がある前に3回過呼吸になり泣き崩れて先生に話を聞いてもらったのを覚えている。
先生は感情をあまり出さず全てに興味がないように見てた。だから余計に話したかった。
だけど、私の親友は先生が嫌いだ。何回も私が大好きで信頼している先生の愚痴を聞いている。それが辛いなんて、今はもう思わない。慣れてしまった。
ただ、それが2年生の頃から一学期の頃の私はとてつもなく辛かった。そして、それに慣れてしまった自分がいるのも嫌だった。
今回は主に受験のことにいついてだった。ほぼ教育相談ではなくただの進路の話。それがわかって私はひどく落ち込んだ。
辛いことなんて前に比べたら何もない。過呼吸になることもないし夜に泣く回数も減った。だけど、その事実になんとなく残念がってる自分がいた。辛いという感情への理由がなくなるからだろうか。だとしたら、残念がる私はどれだけ恵まれているかがわかる。
「進路以外でなんかある?」
先生らしい質問の仕方だ。
でも、それが私には嬉しかった。
「進路以外ですか、うーん」
と私はしばらく悩んだ。話そうか。話したところで大したことじゃない。だけど、話したかった。
「まだ、不眠症で…w」
「あー、何時ぐらいに寝てるの?」
「平均2時半ぐらいです」
「でも、前より良くなったね」
「はい」
「こう、あんまり深く考えずに、ね。
話ならいくらで………」
その後はよく覚えていない。先生の言葉をしっかりと覚えておきたいのになぜかその時の記憶が曖昧だ。でも、これだけは確実に言える。私は心の底から嬉しいという気持ちがあった。
たった10分の教育相談。10分の会話。10分の相談。
その10分が私にとってはとても大きくて
とても短い時間だった。
普段から他愛もない話をしたいと何度思ったか。でも、親友は私に依存している。そして、私が先生に話しかけると「何話してたの?」と必ず聞く。別にそれはいいと思う。ただ、先生と話すと機嫌が悪くなる彼女が嫌だから私は先生と話せない。
話さない。
ただの弱虫だ。
永遠に私から先生へ話しかけることは
できないのかもしれない。
11/1/2022, 3:35:35 PM