NoName

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始まりはいつも君から。




『おはよう!』

『…っ!お、はよ…』




朝から勢い良すぎてちょっとびびる。
でも、今日は僕から。



「おはよ、」



そう彼女の後ろから声をかけたら、彼女は絹糸のような綺麗な髪をなびかせてこちらを振り返る。

ぱちりと眼が合って数秒。

事を理解したのか顔が熟れた林檎みたいに赤くなって、口をぱくぱくする彼女を見て僕は満足した。



「おはっ、よう…!」



さらに僕以上に吶る挨拶にいよいよ笑ってしまう。
ああ、やっぱり今日も彼女が可愛い。

10/20/2024, 6:02:24 PM