「さよなら大好きなゲームと漫画たち」
男の子はゲームと漫画が大好きな普通の子です。
ゲームと漫画が無いと毎日がつまらない位、毎日のように漫画を読み、ゲームに明け暮れていました。
男の子には、同じ趣味の友達がいましたが、友達は男の子をからかいがいのあるイジメられっ子に思っていました。
ある日、男の子の家に友達が遊びに来ました。
友達は、あろう事か男の子のゲーム機に海賊版のソフトを差し込んでゲームを起動したり、男の子の家の住所を調べ、男の子に成り済まして、男の子の好きな漫画家に漫画の悪口を書いた手紙を書いて近所のポストに入れました。
その日は友達は何食わぬ顔で帰りましたが、その日の夜、男の子はいつものようにゲームで遊ぼうとすると、海賊版を起動した時の映像が流れてデータが消えてしまい、男の子は二度とゲームで遊べなくなりました。
数日後、ゲーム会社の人とおまわりさんが家に来て、男の子とお父さんとお母さんは事情を説明しました。男の子の親達は罪に問われませんでしたが、おまわりさんは海賊版の影響は残るだろうと言いました。
更に数日後、男の子はいつも読んでる発売されたばかりの漫画雑誌を読むと、男の子を傷つける内容が延々と描かれていました。一番酷く描いていたのは、男の子が大好きな漫画家の漫画でした。
男の子は泣いてしまいました。大好きな物が全て無くなってしまったのだから。
一方、友達は大笑い。
遊び半分とは言え、まさか男の子が泣いてしまうとはと、ハシャギながら別の会社のゲームをやったり、男の子が読んでる漫画を見たりして宴会状態でした。
男の子は、勉強をするだけの生活になりました。
そうなると、ゲーム仲間だった友達は男の子から離れて行き、男の子は塾に行くようになりました。
男の子は、勉強以外やることが無いので学級委員に立候補しました。男の子は、他の立候補者が居なかったので当選をして学級委員になりました。
中学生になった男の子は、生徒会活動に専念するようになりました。成績が学年トップになり、高校受験では最難関校に合格しました。
卒業式の日、男の子は小学校の頃のゲーム仲間に再会しました。男の子は、底辺高校に進学が決まったゲーム仲間達にこう言いました。
「勉強もせずに、ゲームや漫画に明け暮れたから、底辺校にしか進学出来ないんだよ、バーカ」
男の子は、高校進学後、一番難関な大学に受験して合格しました。大学卒業後は起業して大成功を収めて、政治家になりました。結婚もして家族に恵まれました。
一方、ゲーム仲間達は、底辺高校で問題を起こして退学し、ブラック企業で働く羽目になってしまいました。
3/21/2022, 11:47:22 AM