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「あの時は、ごめん。」
私はその瞬間優越感に浸った。
目の前の人間は今までの行動を理解し、受け止め、ようやく劣等感に押し潰されながら謝ったのだ。
それを許すかどうか、それはわたしが決めること。
謝ったことで謝ったという事実が生まれて人は勝手に救われた気持ちになる。 確信を突くのがこの人間をどん底に落とす方法だろう。
だからこそ私は。
「許さないよ。 きっとずっとね、忘れないよ。」
無敵になった気分だった。

7/13/2023, 11:48:10 AM