勝負ごとの勝ち負けなんて気にも留めなくなったのは、自分がいくつの時だったか。まだ10歳にはなってなかったはずだが、もう覚えてもいない。
ゲーム、じゃんけん、かけっこ…。
こちらが勝ちすぎると不貞腐れたり機嫌の悪くなる友達を何人も見ているうちに、周りの空気が悪くなるくらいなら、別に勝てなくてもいいやと思うようになった。
すると今度は負け続ける俺を見て「手を抜きやがって」と怒る奴が出てきた。実に面倒くさい。
結局、周りが気づくか気づかないかレベルで手を抜いたり本気を出したりして、『ちょうどいい塩梅』に勝ち負けの比率をコントロールする癖がついてしまった。
日常生活を送るには、その方が都合がいいことが多いので、これでいいと思っていた。
…コイツに出会うまでは
お題『勝ち負けなんて』
5/31/2025, 10:31:15 AM