試験が終わった。
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彼女の頭の中は真っ白だった。できれば落ちて欲しい、と何処かで願っていた。だが、静かに動き出す否定の気持ちが1年、2…年後になって彼を締め付けていくのだった。
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私は性同一性障害だ。それに加えてゲイで、どうしようもなく変人だ。話すことさえ迷うし、何をやるにも工夫がいる。そのため、受験勉強だって人と同じやり方ではできない。皆はどうやって同じ年齢の人と対等な立場で話して、質問して、遊んでいるのだろう?とりあえず私は一つのパターンにのっとって話すことしかできない。だから日本語は文法で理解したし、外国語の評価は0だ。いつか普通になりたい。それが私(あなた)の願いだった。
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君はまだ気づいていない。・・・・・・多重人格であることを。 ある意味での
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…終わった。何も考えてなかった。なぜ?何もやってないよ、ねえ、ねえ…誰か
?知らない名前の人…
ふと見た一通のLINE。――貴方の恋人になりたい。
(アナタヲオトシマシタ)
7/11/2023, 12:20:35 PM