冬になったら「コタツ」だ!と条件反射のように浮かんだけれど、私にとって「コタツ」は正月に訪れる青森の祖母の家でしか楽しめないものだった。私の実家は洋式のテーブルで、コタツを載せられるような低いテーブルが無いからだ。
青森の冬は寒い。朝起きて、まずコタツに入り冷えた体を温めながら朝ごはんを食べる。祖母の作る朝ごはんはとにかく量が多い。イギリストーストや貝焼き、漬物なんかを一生懸命平らげる。祖母は必ず、朝食の最後にリンゴを剥いていた。小さな果物ナイフで、スルスルと綺麗にリンゴを向いている祖母の姿を眺める。剥いたリンゴは必ず祖父に半分あげるのが祖母の決まりだ。この、リンゴを祖父と分け合う朝を、祖母は何回繰り返したのだろう。
祖母について語ると長くなる。私はもう寝なければならないので終わりにしよう。最近スーパーに行くと、リンゴがとても気軽に買えない値段で売られているから驚く。私の小さい頃はリンゴは毎朝食べられるもので、むしろ多くて困ってお菓子なんかにリメイクするものだったんだけどなあ。あ、ラグノオのアップルパイ食べたい。
11/17/2023, 5:20:01 PM